毎日ちゃんとやっている、がんばっている。
なのに、何かをしようとするたびに、心の奥から声が聞こえてくるような感覚がある。
「どうせ無理だよ」「自分には関係ない」「失敗したらどうする」
その声、聞き覚えありませんか?
今回は「よくない妄想グループ」についてです。やる前から可能性を自分でつぶしてしまう、思考の習慣がある人です。
Q. よくない妄想って、ネガティブ思考とはちがうんですか?
A. ネガティブ思考は気分や感情の話です。よくない妄想はもう少し根が深く、いわゆる条件反射のようなものです。何かをしようとすると、最初から無理という結論が出ている。それが習慣になっている状態です。ただ僕は、これは性格ではなく、長年かけてつくられた脳の省エネ反応じゃないかと考えています。
Q. 脱サラや移住を考えるけど、一歩が踏み出せない。これも関係あるんですか?
A. おそらく関係しています。「田舎暮らしいいな」「会社辞めたいな」と思うのに体が動かない。それはよくない妄想が先に動いています。「リスクが」「お金が」「家族が」これらは現実の問題ですが、それは妄想です。くわしくは本文を読んでみてください。
こんな症状、ひとつでもありませんか?
- やろうとする前に「どうせ無理」が頭に浮かぶ
- はじめる前に、できない理由が先に出てくる
- 「自分に(あなたに)何ができるの?」が口癖
- チャンスだと思っても行動しない
- 他の人がやっていることを見て「自分には無理」と感じる
ひとつでも当てはまるなら、よくない妄想グループの一員かもです。
意識するポイントは一つだけです。「無理」と感じた瞬間、それが事実か、自分の解釈なのかを区別することです。
習慣になっているので、少しずつ変化をつくることがポイントです。
「どうせムリ」は、どこからきたのか
思考の習慣は、ある日突然できたわけじゃありません。
「どうせムリ」と言い、ムリな証拠をさがし、それを現実にしつづけた結果です。それを無意識にやっているのがやっかいです。
「ちゃんと勉強しなさい、そうしないと立派な大人になれないよう」「安定した仕事じゃないと立派な大人じゃないよ」「みんなと同じが普通で当たり前、そして一番しあわせなのよ」
など、そんな言葉を空気を吸うようにインプットしてきた結果なんです。
資本主義のシステムのなかで「失敗しないこと」を最優先にしてきたら、脳が「やらない理由を先に出す」のを自動化しただけです。
でもって、それはまわりのみんなと一緒につくった習慣。なので、あなただけの問題じゃないのです。
以前の僕は「自分には生きている価値がない」と思っていました。本気でそう信じていました。30年以上、自分には生きている価値がないことを実現していたんです。
今は福岡県古賀市で「たまにはSoraでもながめましょ」と言いながら、文字どおり空をながめられる生活をしています。
でも、それまでに、どれだけ「どうせ無理」という声に足をすくわれてきたか、100から先はかぞえていません。
移住も、シンプルライフも、自分らしく生きることも、ぜんぶ「自分には無理なこと」だと思っていました。
その声の正体を知ったときから、生きることが楽になりました。
「どうすればできるか」それを優先して考えられるようになりました。
妄想は「現実」を先取りしていない
よくない妄想のやっかいなところは、「正しそうに見える」ことです。
脱サラを考える。するとすぐに「収入がなくなる」「家族に迷惑をかける」「失敗したらもどれない」と考えます。これはたしかにそうです。
でも事実じゃないんです。
実際はなにも調べていないのに、頭がつくりだした妄想を信じているだけです。
具体的な数字も、選択肢も、結果も調べていない。それなのに勝手に詰んでいるという結論をだしているだけです。
「スローライフやミニマリストな暮らし、半農半Xなどの生きかたにあこがれながらも動けない。それは頭が先どりした妄想を現実ときめている病」という心の生活習慣病にかかっているだけです。
気づくことが、最初の一歩
その心の生活習慣病をぬけるには気づくこと、気づく練習をすることです。
「あ、また妄想してる」そう気づくこと、気づくだけです。
なにかをしようとしたとき、体の違和感に気づき「あ、この感覚が出てきた」そう気づくだけです。
これがフォーカシングというものです。フォーカシングは下のリンクから学ぶことができます。
「これはたんなる習慣だ」と見ることができたら、妄想は少しだけ力を失います。
お金より時間を選びたい。自分らしく生きたい。でも一歩が踏み出せない。
そう感じているなら問題はあなたの能力じゃなく、長年かけてできあがった「脳の自動応答」かもしれません。
妄想に気づいたあと、どうするか
気づいたからといって、すぐになにかが変わるわけじゃありません。時間をかけてゆっくりと元にもどっていくんです。
「どうせ無理」という心の声が聞こえたとき、その声にのっかる前に一秒だけ立ちどまることです。
その一秒が増えるたびに妄想はカタチをかえていきます。
どうせムリが、どんなカタチになっていくか、それは自分で体験してみてください。
気がつけば、いつのまにか、自分の足が勝手に動いていく感覚が味わえるはずです。
深呼吸して、リラックスして少しだけ自分の内側の声を聞いてみて、体の感覚をあじわってみましょう。