毎日を一生懸命にがんばっている。なのに、なんとなく虚しい。
会社を辞めたいわけじゃない。でも、このままでいいのかとも思う。
やりたいことがあった気がする。なのに、いつのまにか何をしたいのかわからなくなった。
そんな違和感がありませんか?
僕はその原因を「心の生活習慣病」とよんでいます。
身体の生活習慣病と同じように、気づかないうちに自分らしく生きることを静かにジャマをしている。
気づくことなく、年だけが重なっていく。そんな心の習慣のことです。
今回は、その正体についてです。
Q. 心の生活習慣病って、メンタルの病気とはちがうんですか?
A. 一般的なうつや不安障害などの精神疾患と区別しています。ただ、ほうっておくとやっかいなのは心の生活習慣病のほうです。身体の生活習慣病も、はじめは「ちょっと疲れやすいな」くらいです。心も同じで無自覚でひどくなっていく。だから早めに「あ、これかも」と気づくことが大事なわけです。
Q. 生きづらさって、性格や育ちのせいじゃないんですか?
A. 確かに。ですが僕は、それだけじゃないと思っています。会社や学校、友人、親との関係、さらに物語からのすりこみでつくられた思考の習慣も問題です。つまり、あなたが悪いわけじゃないのです。そして気づけば変えられます。
Q. 自分が心の生活習慣病かどうか、どうやって判断すればいいですか?
A. まずは本文を読んでみてください。「これ、自分かも」と思う部分があれば、それだけで十分なスタートです。ほとんどの人が「ふーん」でおわります。
もし、よければ読んでみてください。その「ふーん」が気づきにかわるかもです。
こんな症状、ひとつでもありませんか?
-やりたいことはあるけど、何をしたいかわすれた
-「自分に何ができるの?(いや、ない)」が思考のテンプレートになっている
-なにかをやる前に、できない理由がうかんでくる
-みんなと一緒が安全で安心。安定=定期的にお金がはいること、になっている
-だれかの言うことをなかなか疑えない
-SNSで他人の生活を見ると自分がみじめになる
-感情をおさえられなく、あとから自己嫌悪になる。自分を正当化しようとする
-子どものためにがんばっている。成長を見るのはうれしい。でも、なにか違うと心の底から聞こえる
どうでしょう。ひとつも当てはまらない人は、たぶんこの記事を読んでいないと思います。
僕自身、福岡県古賀市で「たまにはSoraでもながめましょ」なんて言いながら空をながめています。
でも、それまでにいろんな変な思いこみをしていました。なんせ、自分には生きている価値がないと思っていましたから。
これは弱さじゃないし、あなたの性格が悪いわけでもありません。
運がわるいわけでも、なにかに取り憑かれているわけでもないのです。
ついでに前世がどうとか、守護霊がどうとかいうわけでもありません。
それは習慣がつくったもの
じゃあ、なにが原因か。習慣です。
身体の生活習慣病、たとえば糖尿病、高血圧、脂質異常症は、ある日いきなりそうなるわけじゃありません。
食事、運動、睡眠、ストレスなどが長年かけて組みあわさって、ある日「気づいたらそうなっていた」ものです。
で、心の生活習慣病も、まったく同じしくみです。
幼いころからの親や学校のすりこみ、
「ふつうはこうするもの」
という常識という思いこみ。資本主義のシステムのなかでつづけてきた、
「安定した仕事でお金をもらい、それで生活するのが普通で当たり前」
という思考と行動のパターン。それが自分の思考と思いこんできた結果です。
生きづらいと感じている人のなかには、移住やシンプルライフ、それにミニマリストな暮らしに憧れたりします。
ただ、それをしようとしたら心の生活習慣病によって、
「でも」「どうせ」「リスクが」と脳が言いはじめます。それが習慣の怖さです。
あなたはどのタイプ?
心の生活習慣病がやっかいなのは、ひとつの症状だけで現れるわけじゃないからです。
複数のパターンが組みあわさって、あなただけの「オリジナルの詰まりかた」をつくっています。
大きく分けると、こんな5つのグループがあると考えています。
よくない妄想をするグループ
何かをやる前に「どうせ無理」が出てくる。自分の可能性を、自分で先につぶしてしまう思考の習慣。
体と心が別物グループ
やりたいことはある気がするのに、体が動かない。感覚が麻痺して、自分が何を心地よいと感じるのかわからなくなっている状態。
自分と感情が一体化グループ
感情をおさえられず、感情に飲みこまれやすい。「怒り」と「自分」の区別がつかなくなっている。自分を否定したり、だれかを攻撃したくなる。
他者依存グループ
自分でどうしたいかの前に「誰かのお墨つき」をさがす。正解を外側に探し、自分の内側の声を大事にしないというか、きこえない。
比較中毒グループ
SNSや周囲と自分をくらべる。そこでバッドな自分とグッドな誰かをつくり続ける。自分らしく生きるのを自分でジャマする。
どれかひとつだけ当てはまる人はほぼいないと思います。
ほとんどの人が「1と4が強くて、最近は5も出てきた」みたいになっています。
集合無意識がつくるから、やっかい
心の生活習慣病がやっかいな理由は、もう一つあります。
それは個人の問題だけじゃなくて、社会全体でそういう習慣病をつくりだしているということです。
「ちゃんと勉強しろ」「安定した会社にはいれ」「みんなと同じにしろ」「お金がなければ不幸だ」「こうじゃないと普通じゃない」
などなど、だれかに直接言われたわけじゃなくても、空気のように、あるのが当たり前な価値観があります。
多様性とか自分らしく生きると言われても、その集合無意識のほうが強く、そして上書きしづらいものです。
じゃあ、どうすればいいんでしょう。
僕の正解があなたにとって正解ではないです。だから、あなたに同じことをすすめるつもりはありません。
かといって抜けられないわけではありません。抜けかたは地味に地道に自分でつくっていきましょう。
身体の生活習慣病だって、気づいて、少しずつ食事や運動を変えれば改善していきますよね。
心も同じです。まず「あ、これはよくない習慣だったんだ」と気づく、そして改善することです。自分のできる範囲で。
今日は「気づく」だけで十分です。
あなたの症状は あなただけのオリジナルです。それをほぐす処方箋もあなたにしかつくれないのです。
あなたはどのパターンが、
「あ、これわたしじゃんと思いましたか?」